或る男の文

己の心を閉ざして生きる道化を演じ続けた日々
見えない傷は見えない血を流し続け、いつしか希望さえも流れ去る
欲する事を覚えた道化の最初で最後の願いは叶わぬ願い
それを浅ましいと呼ぶのなら、もはや救いの道などありはしない


好意を持っているというのは嘘偽りのない気持ちだったのだという相手の嘘を信じ続けた間抜けな男
最初から存在などしない相手の想いを信じ続けた男に救いの道はあるのだろうか? いやない