“困ったちゃん”

2ちゃんねるの卓上板で頻繁に使われるこの言葉。


この言葉、他人のプレイスタイルを批判する時に使われていたりする。
この時、話し手*1は自分のプレイスタイルが正しいと思っており、聞き手*2のプレイスタイルを間違っていると考えている。


◆ それじゃぁ、正しいTRPGのプレイスタイルっていうのは何?
自分が考えるに、“正しいTRPGのプレイスタイル”というのは、“その場にいる参加者がその時したいと思っていることの最大公約数”なのではないだろうか。
従って、常に“正しいTRPGのプレイスタイル”というものはなく、参加者次第でその時に“正しいTRPGのプレイスタイル”は変化する。


こう考えれば、同じGMの同系列のシナリオに参加した後の感想が、参加した人間によって、GMへの評価が全く逆になる現象も説明できる。


◆ “困ったちゃん”と言わない/言われないためには?
その場にいる参加者がその時何がしたいのかをまずは話し合うが必要だ。
共通認識(コンセンサス)が取れていれば、“その場にいる参加者がその時したいと思っていることの最大公約数”が取りやすくなるし、取れない場合も心の準備ができるだろう。


逆に共通認識が取れない状態でセッションをスタートした場合、参加者の何人か*3が楽しめない事態となるかもしれない。


つまり、安心して遊びたいなら、事前によく話し合った方がいいよっということ。*4


2005-12-16 12:57追記
「“最大公約数”ってあんた意味わかって使ってるの?」というメールをいただいたので、説明をいたします(メールを送ってくれた方にはメールで既に返信済みです)。
“最大公約数”とは学校等で習う“算数用語”です。


“約数”とは、ある整数を割り切ることのできる整数のことを言います。
例えば、8の約数は、「1」「2」「4」「8」の4つです。また、12の約数は、「1」「2」「3」「4」「6」「12」の6つです。


“公約数”とは、複数の整数に共通となる約数のことを言います。
例えば、8と12の公約数は、「1」「2」「4」の3つです。


“最大公約数”とは、公約数の中で一番大きいもののことを言います。
8と1」の最大公約数は、「4」です。
以上が、“算術用語”としての説明です。


但し、“最大公約数”という言葉には、“算数用語”以外での使われ方があります。
複数の意見から共通で取り出せる最大の類似点、あるいは対立する陣営で妥協可能な落としどころ、といった意味として使われます。
これは政治的な話題等に、よく登場します。


本エントリの“困ったちゃん”での“最大公約数”は、“算数用語”以外の意味として使用しています。
マスターは「戦闘好き」「戦闘=平原で殴りあい」「データ重視」「罠少なめ」「吟遊詩人」を
プレイヤーAは「戦闘好き」「カッコイイ演出をしたい」「データ重視」
プレイヤーBは「戦闘好き」「支援キャラが好き」「データ重視」「ノリ重視」を
その時したいと思っている場合では、
この三人の参加者の間での“最大公約数”は「戦闘好き」「データ重視」となります

*1:“困ったちゃん”と呼称する人

*2:“困ったちゃん”と呼称される人

*3:この中にはもちろんGMも含む

*4:要約するとわずか1行な話