シナリオにおけるバランス

同じクラス構成の場合、できる事が一緒のゲーム*1と違って、FEARのゲーム等のスキル選択性のシステムはプレイヤーの選択によって、キャラクターが全く変わるという特徴があります。
このため、“PLにキャラクターを作ってもらう→GMがシナリオを作る”という場合はいいのですが、“GMがシナリオを作る→PLにキャラクターを作ってもらう”という流れの場合、問題が発生する可能性が高くなります。
それはシナリオ作成時に、GMが想定したバランスとPLが構築したキャラクターのバランスがかけ離れてしまうというものです。


もちろん、FEARはこの問題を解決する手段を提示しています。
まず一つめとして、今回予告です。
今回予告によって、出現するエネミーの情報を匂わせることで、PLにそれらへの対抗手段を持ってもらう等の効果があります。
2つめとして、クイックスタートです。
事前にGMが想定したバランスを乗り越えられるキャラクターを提示し、そこから選択してもらうことで、GMが想定したバランスとPLが構築したキャラクターのバランスがかけ離れることを防ぐことができます。
3つめとして、コンストラクション時の指針です。
クイックスタートを選択しない場合でも、GMが想定したバランスに沿った指針を示すことで、2つめ同様に、GMが想定したバランスとPLが構築したキャラクターのバランスがかけ離れることを防ぐことができます。


しかし、メン簿スレの一部の突発において、上記の手段を講じない方が多々見受けられます。
この手段はもちろん必須ではないため、講じなくても構わないのですが(自転車に安全に乗るために補助輪をつける様なもののため、必要ない人はつけなくても良い)、手段を講じないために失敗しているということが講じない方の場合、多々見受けられます。


セッションログがあがっていないですが、“バイバイ、ティーチャー”がその良い例です。
GMはただ「サンプルキャラクターから選択してくれ」としか言わなかったため、シーフのPLさんと私との間や周囲とコンセンサス(共通認識)がうまくとれず、お互いに満足いかないものになってしまいました。
これは内輪と違って、一期一会な要素が強い突発では、すぐにPL同士が打ち解けるのは難しく、突発はその形式上、十分にキャラメイクに時間をかけることもできないため、コンセンサス(共通認識)をとるまでに至ることが非常に厳しいためです。
そのため、突発以外のセッションでは事前に十分な時間をかけてキャラメイクしているのです。


また、キャラメイクにおいて、PLのキャラメイクが終わった時に、GMから口を出すといったこともありますが、これもかなりの下策です。
PLは自分のやりたいイメージを作ってからキャラメイクに入るのですから、その完成したものに後から口を出してやめさせてしまっては時間的*2にもまたモチベーション的*3にも非常に良くありません。
PCに必須なものがあるのなら、キャラメイクをする前に最初に言う方が良いでしょう。
または、テキトーGM氏の様にキャラメイク後にシナリオに登場する敵のデータを作成するのもいいです、但しこれは非常に時間がかかるのであまりお勧めしません。


GMからの事前告知によって、“PLに窮屈な思いをさせたくない!”という場合は、'emeth氏が行った様に、PLからやりたいキャラを事前に聞いてから、シナリオを作るという(メン簿スレとしては珍しいですが)方法もあります。


GMをする人は内輪でもない限り、以下の事を必ず心がけて下さい。
キャラメイクの結果によって、シナリオを変えないならば、キャラメイク前に情報を極力出したり、話し合ってコンセンサス(共通認識)をとりましょう。

*1:ソードワールドロードス島コンパニオン等

*2:PLの最初のキャラメイクは無駄となるため

*3:自分のやりたいことを却下されるため