行為判定に見る思想の違い

 ランダマイザに対する意見交換をカジュアルでやってちょっと思った事が、行為判定ルールの中に思想めいたものがあるんじゃないかなというもの。

分類*1行為判定に込められた思想
No.1プレイヤーは行為判定結果にPLの意思は関与できない
No.2プレイヤーは行為判定結果にPLの意思はある程度関与できる
No.3プレイヤーは行為判定結果をPLの意思で決定することができる
 No.1に分類されるCD&D、GURPS、RQ、SW*2、T&T等のゲームでは行為判定の際に、PLはダイスを振る事しかできず、行為判定結果にPLの意思は関与できない。
 No.2に分類されるARA、ALS系、HT&T、NW、S=F、ゲヘナ天羅万象系等のゲームでは行為判定の際に、PLはダイスを振る事以外に何らかのアクションを行える。
それはARAのフェイトによる振り直しやダイス増加、ALSの一部の加護や+修正を行うスキル、HT&Tのハイパーポイントによるダイス増加、NWやS=Fのプラーナによる基準値の上昇等である。
 No.3に分類されるN◎VAでは行為判定の際に、PLはカードを出す事以外に行為判定の結果を決定することができる*3
 どれが優れていてどれが劣っているというこはないけど、今の日本のTRPGでは、No.2に該当するものがもっとも遊ばれていて、これは提供者*4から提供される物語に対して受動的だった小説や漫画とは違い、能動的に物語に関わりたいというPLの意思をシステム提供者が汲んでいるのかもしれないなぁと思ったわけである。

*1:TRPG世代論で語るつもりはないので世代とは呼称していません

*2:基本、上級ルールでサポートされていないので、超英雄ポイントについては考慮しない

*3:厳密には行為判定とは言わないのかもしれない

*4:TRPGで言えばGMに相当する