バランスの良いシステム

 という話題に昨夜なった。
 ここでは、“最適化された性能を持つPCと普通のPCの力量差が2倍以内で、露骨な詰みが少ない”ことをバランスが良いと定義する。
すると、実はバランスの良いTRPGのシステムというものは存在しないことになる。
 まず基本的に、データが多いとバランスが壊れやすい。組み合わせる形式になるともっと壊れやすくなる。
ただ、データが多い≒色々なキャラクターが作成出来る方がゲームとしては面白いので、データは多いに越したことはない。
但し、あまり多過ぎるのもいただけないが。
 また、TRPGの楽しさは、バランスとは全く別のベクトル上にあるので、バランスが取れているTRPGシステムは必ずしも遊んで楽しいTRPGシステムは限らないのである。
 自作のTRPGシステムを作る時、よく誤解してしまうのが、この点である。
大抵、自作のTRPGシステムを作ろうと考える場合、既存のTRPGシステムのバランスの悪さの点に眼がいきがちである。
しかし、重要なことは、遊んで楽しいと感じられる魅力的なコンセプトやテーマであって、バランスというのはこう言ってはなんだが、大して重要ではないのだ。
 大抵のゲームが版上げされると、コンセプトやテーマはそのまま踏襲するが、バランスが改悪される事が多々あるのを見ると、遊んで楽しく、バランスの良いTRPGシステムというのは幻の存在なのではないかと時々思わってしまう。